ガントチャートのデメリットとプロジェクト管理に使える7つのツール
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ガントチャートの代わりに使える7つの図
プロジェクトマネージャーは一般的に、プロジェクトのスケジュール追跡やタスク間の依存関係の把握のためにガントチャートを使用しています。プロジェクト管理に欠かせないツールとして、高価なガントチャートソフトウェアに大枚をはたくマネージャーも少なくありません。
ただ、現実には、ガントチャートには致命的な欠点がいくつかあり、マネージャーの多くがニーズに合った代用ツールを探しています。この記事では、ガントチャートのデメリットと、次回のプロジェクト管理やタスク管理、スケジュール管理でガントチャートの代わりに試してみたいツールをご紹介します。
プロジェクト管理ツールとしてのガントチャート
ガントチャートは、1915年にヘンリー・ガントにより開発された棒グラフの一種で、タスクを経時的に表示してプロジェクトのスケジュールを示すものです。プロジェクトを予定通りに進めるため、タスクの依存関係を強調する目的でよく使われます。
ただ、実際にはそう簡単ではなく、ガントチャートにはいくつかの大きな欠点があります。
ガントチャートのデメリット
- ごちゃごちゃしていて見にくい。ガントチャートに依存関係、リソース、マイルストーンや期限などの要素を追加すると、非常に見づらくなり、ステークホルダーも頭を悩ますことになりかねません。
- 柔軟性に欠ける。アジャイルプロジェクト管理が一般的なこの時代に、計画が変更される可能性があるにもかかわらず事前の緻密な計画を要する図を使ってもあまり意味がありません。
- 更新に手間がかかる。上述の2とも関連しますが、計画が変更になった場合、変更点に合わせてガントチャートを更新するのには時間がかかり、漏れも発生しがちになります。結果として、図の内容が陳腐化しやすく、チームのコミュニケーションの阻害要因となることが多々あります。
- 作成用のソフトウェアが高い。ガントチャート作成のためだけにプロジェクト管理ソフトウェアを購入するようなら、ガントチャートの代わりとなるツールを探せば、時間と費用を大幅に節約することができます。
- 共同での作成、共有や印刷が難しい。大半のプロジェクト管理ソフトウェアでは、ガントチャートを共同で作成するのは不可能とは言わないまでも難しく、作成した後の共有や印刷も面倒です。
プロジェクト管理やタスク管理に役立つガントチャート以外のツール
ここまでの内容に同意される方には、ガントチャートの代わりとなるツールを試してみることをおすすめします。
Lucidchart では以下のオプションのそれぞれに対応するテンプレートをご用意していますので、ぜひ使ってみましょう。ウェブベースのビジュアルワークスペースで、プロフェッショナルな図を簡単に作成し、チームで共有してリアルタイムのコラボレーションを実現することができます。
1. プロジェクト管理タイムライン
プロジェクト管理タイムラインは、一連のイベントを時系列で示します。ガントチャート特有の複雑さがないのが特長です。チームの割り当て、リソースの制限、依存関係といった詳細が必要ないステークホルダーとの高次的なやり取りを示すのに適しています。
Lucidchart で以下のプロジェクト管理タイムラインテンプレートを使ってみましょう。分かりやすい図で、予定が変わってもすぐに修正が可能です。[高度な図形] メニューで開始日と終了日を変更し、プロジェクトのブロックやマイルストーンをドラッグ・アンド・ドロップすれば、期限を簡単に調整することができます。
2. プロジェクトネットワーク図
プロジェクトネットワーク図も、プロジェクトのスコープ設定やクリティカルパスの決定にガントチャートの代わりとして便利に使えます。クリティカルパスとは、図の中で最も長いパスで、プロジェクトの所要時間を決定するために使用します。プロジェクトネットワーク図を使用することにより、依存関係に加え、タスク識別番号や割り当てられたリソースといった詳細情報を追跡することができます。
マネージャーの中には、計画の変更を反映するためにボックスや矢印を並べ替えるのが面倒でネットワーク図を敬遠する人もいますが、チームで図を共有できる Lucidchart なら、メンバー各自が元の文書を瞬時に変更でき、改訂版をメールでメンバーにいちいち送信する必要もなくなります。ガントチャートの代わりにプロジェクトネットワーク図を選べば、文書作成に追われることも、プログラムの柔軟性が損なわれる心配もなくなります。
プロジェクトネットワーク図は Program Evaluation and Review Technique (プログラム評価レビュー手法) とともに使用されるため、PERT 図と呼ばれることもあります。プロジェクト管理に PERT 図とガントチャートを使用した場合の比較をチェックしてみましょう。
3. カンバンボード
ワークフローの柔軟度の高いチームに最適なソリューションがカンバンボードです。開始から完了まで、タスクの進捗を追跡できる点はガントチャートと同様ですが、カードを移動させるだけというシンプルなビジュアルで、分かりやすく、同僚とのコミュニケーションに役立つのが特長です。
カンバンボードは、実物を作っても、バーチャルでもかまいません。バーチャルボードは勤務場所がバラバラのチームに最適です。Lucidchart では、複数の編集者がリアルタイムでボードにカードを追加しながらチーム全員でスプリント計画を立てることもでき、色を変更してプロジェクトのタイプなどの情報を加えるのも手軽です。
4. スクラムボード
カンバンボードと同様に、スクラムボードでもスプリントごとにプロジェクトを時系列で整理します。非常に柔軟度が高く、カスタマイズもしやすいのが特長です。スクラムボードは水平または垂直のレーンに分かれ、それぞれのレーンで各スプリントで完了すべきタスクを追跡します。通常は「To Do」「進行中」「テスト中」「完了」のレーンが含まれ、スプリントのタイムラインに合わせて必要なタスクを追加または削除します。
5. 組織横断型フローチャート
組織横断型フローチャートでは、スイムレーンを使ってさまざまなチームやグループにまたがる責任範囲を表現し、相互の依存関係に加え、情報や製品の移動を追跡します。そのため、複数のチームで大規模なプロジェクトに取り組む際のガントチャートの代用品として最適です。
組織横断型フローチャートに水平方向と垂直方向のスイムレーンを重ねて詳細を追加することができます。下の例では、一方の軸がチームを表し、もう一方の軸が時間を表しています。Lucidchart で作成したフローチャートを関連するすべてのチームやステークホルダーと共有しておけば、プロジェクトを通して信頼できる唯一の情報源を確立でき、編集、コメントや閲覧などの権限も適切にコントロールできます。
6. チェックリスト
チェックリストは基本中の基本で、個人の生産性向上のために、家庭や職場で広く使われています。チーム全体でチェックリストを取り入れる場合は、単体でリストを使うほか、プロジェクトネットワーク図に添付して、高次的な視点と具体的なアクションアイテムを関連付けることもできます。
Lucidchart でダイナミック図形を追加すれば、完了したタスクの数をひと目で把握でき、さらに高度にチェックリストを活用できます。
7. シンプルなガントチャート
ガントチャートを使いたいけれども面倒な作業を避けたいという場合には、シンプルなガントチャートを使ってみましょう。Lucidchart では簡易版のガントチャートテンプレートもご用意しています。
ガントチャートは複雑で分かりにくく、メンテナンスが面倒です。さらに、チームメンバーとの効率的なコミュニケーションや必要とする柔軟性を実現する場合には向かない場合があります。上のテンプレートをクリックしてガントチャートの代わりに使えるツールや図を試してみましょう。
Lucidchart に登録して依存関係をビジュアル化し、プロジェクトをスムーズに進めましょう。
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